
見積書、どこを見れば“正解”が分かる?
「一式」だらけ/やたら安い/保証だけ長い──その見積もり、危険サインかもしれません。
本記事は、元塗料メーカーの筆者が、現場で何百枚も見てきた経験から
「価格の妥当性」と「業者の実力」を“書面だけで見抜く”方法をまとめた決定版。
テンプレまで付けるので、この記事だけで迷わず・速く・損せず決められます。
この記事で分かること
- 良い見積書の必須要素(単価・塗回数・塗布量・製品名)
- 主要項目の相場レンジと“安すぎ”の見分け方
- 失敗を防ぐ相見積もりの取り方とメール文面テンプレ
- 赤旗チェックリスト(契約前に絶対見て)
- そのまま使える比較シート(簡易版)
見積書の“正解フォーマット”はこれ
最低限、下の4点が明記されているかを確認してください。
1) 塗料の製品名とグレード(例:ラジカル/フッ素/無機)
2) 塗回数(下塗り1+中塗り1+上塗り1=合計3回が基本)
3) 塗布量(所要量)(メーカー仕様範囲内に収まっているか)
4) 面積と単価(㎡単価、部位ごとに分解)
逆に、「一式」表記の連発は要注意。比較できない見積もりは、交渉の余地がありません。
主要項目の相場レンジ(戸建て30〜35坪目安)
| 項目 | 相場の目安 | チェックポイント |
|---|---|---|
| 足場仮設・メッシュ | 600〜1,100円/㎡ | 無料はNG。安全費を削る業者は品質が落ちやすい。 |
| 高圧洗浄 | 100〜300円/㎡ | 付帯部まで含むか明記。苔・藻が多いと上振れ。 |
| 養生・飛散防止 | 200〜400円/㎡ | 庭木・車養生の記載があるか。 |
| 下地補修(クラック等) | 500〜2,000円/㎡ or 箇所単価 | ひび種類別の方法(Uカット/コーキング等)明記を。 |
| 下塗り | 500〜1,200円/㎡ | 素材に合う下塗りか(微弾性/錆止め)。 |
| 中塗り | 800〜1,600円/㎡ | 製品名・塗布量が規定内か。 |
| 上塗り | 800〜1,600円/㎡ | ツヤ・色番号記載だと後悔が減る。 |
| 付帯部(雨樋/破風/鼻隠し) | m単価 500〜1,200円 | 2回塗り以上か。ケレン工程の明記を。 |
| 諸経費 | 工事費の3〜8% | 高すぎ&ゼロも違和感。内訳を確認。 |
相場より安すぎる=「塗布量不足」「工程省略」のリスク。
具体的には、下塗りナシや乾燥時間無視が品質劣化の王道パターンです。
“赤旗”チェックリスト(1つでも該当なら要再考)
- □ 「一式」だらけで㎡単価が不明
- □ 塗回数が2回しかない(下塗りが無い)
- □ 塗布量・製品名が未記載
- □ 足場無料・極端な値引き(安全と品質を削るサイン)
- □ 保証10年など過度に長いのに塗料グレードが低い
- □ 近隣挨拶/工程表/写真報告の記載がない
相見積もりは「条件をそろえる」が9割
比較の前に、条件を統一しましょう。ここが崩れると永遠に決まりません。
- 塗料グレード:全社で「ラジカル」など同一に
- 塗回数:3回塗り固定(下1・中1・上1)
- 面積:計算基準を確認(サッシ開口分の扱い)
- 付帯部の範囲:雨樋・破風・雨戸など、含む/含まないを明確化
- アフター:点検回数・保証内容を表で提出してもらう
【テンプレ】相見積もり依頼メール(そのまま使える)
件名:外壁塗装の見積依頼(〇〇市・30坪・サイディング)
〇〇塗装 様
はじめまして。〇〇市の△△と申します。
外壁塗装の見積をお願いしたくご連絡しました。
- 住宅:木造2階建 / 約30坪 / サイディング
- 施工範囲:外壁+付帯部(雨樋・破風・軒天)
- 条件:3回塗り(下1・中1・上1)/グレードはラジカル系で統一
- 現地調査:平日18時以降 or 週末可
可能であれば、製品名・塗布量・㎡単価が分かる形式でお願いいたします。
何卒よろしくお願いいたします。
相見積もりのお断りテンプレ
件名:見積の件(辞退のご連絡)
〇〇塗装 様
この度は迅速なご対応ありがとうございました。
複数社比較の結果、今回は別社にお願いすることにいたしました。
ご多忙のところ誠に恐れ入りますが、何卒ご了承くださいますようお願いします。
現場で効いた“質問リスト”(差が出るのはここ)
- Q1:メーカー仕様の塗布量に対して、実際の見積りは何kg/㎡ですか?
- Q2:下地補修は“どの工法で・何m/何箇所”行いますか?(写真報告は?)
- Q3:職人は何人体制・何日間ですか?(人日が短すぎないか)
- Q4:雨天順延の取り扱いと、工期の想定バッファは?
- Q5:保証範囲(色あせ・チョーキング・剥離など)の除外条件は?
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製品名・塗回数・塗布量まで揃えて比較できるから安心。
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そのまま使える「比較シート」(簡易版)
| 項目 | A社 | B社 | C社 |
|---|---|---|---|
| 塗料(製品名/グレード) | |||
| 塗回数(下/中/上) | |||
| 塗布量(kg/㎡) | |||
| 外壁 ㎡単価 | |||
| 付帯部(含/除) | |||
| 下地補修の内容 | |||
| 人数×日数(工程表) | |||
| 保証(年/範囲/除外) | |||
| 総額(税込) |
3社並べると、“一式”や“工程不足”が一瞬で浮き彫りになります。
よくある質問(FAQ)
Q. 足場無料はお得?
A. 原則NG。どこかで回収されます。安全を削る業者は施工品質も落ちます。
Q. 保証10年は魅力?
A. 過剰。塗料グレードと整合しているか確認を。ラジカルで10年超は違和感。
Q. 追加費用が出やすいのは?
A. 下地補修の“実数精算”。事前に「上限金額」と「単価表」をもらいましょう。
Q. 価格が同じなら、どこで決める?
A. 写真報告の徹底・工程表・近隣配慮の記載がある会社を選ぶと、満足度が高いです。
まとめ(チェックリスト)
- □ 製品名/塗回数/塗布量/㎡単価が全部見える化されている
- □ 相見積もりは条件をそろえて比較できている
- □ 赤旗(「一式」連発/足場無料/下塗りなし)に引っかかっていない
- □ アフター(保証・点検・報告書)が明記されている
「安い」が正解ではなく、“根拠が説明できる見積もり”が正解です。
迷ったら上のテンプレを使って、同条件で3社比較してから決めてください。

