窯業系サイディングボードの塗装には工事方法に注意が必要!気を付けたいポイントとは?

外壁の塗装
Optimized by JPEGmini 3.13.0.8 0x0fd4251f

皆さんが普段住んでいる住宅に使われる外壁材の約7割は窯業系サイディングボードです。

サイディングボードは丈夫で作業性に優れ、雨や風にも強いのが特徴です。

今回はこのサイディングボードについて塗装に関する基本知識をご紹介します!

これから窯業系サイディングボードの塗装を考えている方は塗装する前に一度読み込んでみてください。

窯業系サイディングボードはセメントと繊維で作られている

この窯業系サイディングボードはセメントと木質系繊維を配合して作られていて、1970年代に作られました。

どうして約7割もの住宅で使われているかというと、現在主流である洋風のデザインを保ちつつ、日本の気候や環境に適していて、多くの新築一戸建てで使われています。

昔の家は、リシンという左官仕上げする外壁材が使われることが多かったですが、強度やデザインの観点から減ってきています。

窯業系サイディングボードはおしゃれで、丈夫な外壁材です。セメントを使っている関係で難燃性のものが多いです。

価格は最近になり、安くて良いものが作られるようになりましたので、メンテナンス費用も抑えられる特徴があります。

窯業系サイディングボードの特徴
  • セメントと木質繊維で作られた外装材
  • デザインが豊富で主流の洋風戸建てに使いやすい
  • 火をつけても燃えにくい難燃性
  • 価格は安く、メンテナンス費用を抑えられる

続いて、窯業系サイディングボードを塗装するメリット・デメリットをご紹介していきます。

窯業系サイディングボードは塗装出来る!が注意が必要。

https://item.rakuten.co.jp/auc-outletrico/c0894/

窯業系サイディングボードは塗装することはもちろんできます。

しかも、デザイン性を損なわずに色を変えたり模様を付けたりすることができるので、サイディングボードを保護しながら雰囲気も変えることができるので、塗装にオススメの外壁材です。

さらに、塗装業者も窯業系サイディングボードには慣れているので、依頼する側も安心できる外壁材です。

しかし、窯業系サイディングボードを塗装する際に、下記の場合は塗装が出来ない、もしくは注意が必要です。

窯業系サイディングボードの塗装注意点
  • 直張り工法ではなく通気工法で施工されているか
  • サイディングボードが反っている
  • ひび割れ欠けがおきている
  • 光触媒付きのサイディングボード

【塗装OK】直張り工法ではなく通気工法で施工されているか

通気工法のサイディングボード

サイディングボードを住宅に張り付けるときに、サイディングボードをそのまま張り付けてる直張り工法と、住宅とサイディングボードの間に空気の通る隙間を開けて張り付ける通気工法の2つの方法があります。

直張りサイディングに塗装すると、塗膜が膨れ上がってしまったり、冬場サイディング自体が凍ってしまい、割れて剥がれてしまったりする可能性が大きいです。

そのため、窯業系サイディングボードに塗装する場合は、通気工法で張り付けられているか確認をします。もし通気工法でない場合、塗装は透湿系の塗料を使う必要があります。

まずは、ご自宅のサイディングボードが通気工法で施工されているか確認してみてください。

【塗装NG】サイディングボードが反っている

サイディングボードの反り(https://www.tosouyasan13.net/sidinguki/

サイディングボードは特殊なコーティング等をしていない場合、寿命は10年と言われています。

サイディングボード傷んでくるとこの写真のように、反ってきます。そうすると、反ってできた隙間から雨水が入り、内側に水分が入ると、塗装しても剥がれやふくれの原因となってしまいますので、塗装はできません。

この場合は、リフォームを依頼する必要があるので、塗装ではなくリフォームの無料見積もりを依頼しましょう。

リフォームの見積もりはリフォーム専門サイトで一括見積もりを取ることができます。

リフォームの見積もりを依頼

【塗装NG】ひび割れや欠けが起きている

サイディングボードのひび割れ
https://reform-journal.jp/siding-crack-45314

サイディングボードのひび割れや欠けも塗装NGです。このまま無理に塗装してしまうと、塗料にもひびが入ってしまいます。

小さなひび割れ(ヘアクラック)程度であれば、問題なく塗装出来ますので、できるできないの判断は業者の現地調査に任せた方が無難です。

リフォームの見積もりを依頼

【塗装OK】光触媒が吹き付けられているサイディングボード

ケイミュー株式会社が作っているサイディングボードで「光セラ」という商品があります。

このサイディングボードは光触媒が吹き付けられており、光を浴びて汚れや菌を付かなくするサイディングボードです。

これは汚れに強いサイディングボードでオススメですが、塗装したい場合、塗料が密着しにくい特徴があります。

一般的には塗装出来ないと謳っていることが多いですが、高性能シーラー(下塗り)を使う事で、塗装が可能です。

しかし、付着力の弱い安いシーラーだと塗料が付着しないため、塗装業者へ相談する必要があります。

窯業系サイディングボードの塗装費用は60万~150万!

窯業系サイディングボードの塗装費用は、おおよそ60万円~150万円が相場です。

それぞれの費用は、

お家の大きさ
足場架払175,000210,000245,000
養生シート50,00060,00070,000
高圧洗浄30,00040,00050,000
補修+コーキング45,00050,00055,000
下塗り120,000160,000200,000
上塗り2回195,000260,000325,000
合計615,000円780,000円945,000円

60万~150万円と幅が理由は、

  • 塗料のグレード
  • 地域による相場
  • 外壁補修の有り、無し

上記が関わってきますので幅が出てしまいますが、大体このくらいの価格が多いです。それぞれサイディングボードの塗装に必要な工事内容と相場を見ていきましょう。

足場工事・飛散防止養生シート

足場工事とは、塗装工事で丁寧な作業を安全に行うために必要な足場を組み立てる事です。

足場工事の費用は、足場を架ける㎡数に応じて金額を計算します。

足場費用の計算方法

  • 足場費用=足場面積×㎡単価
  • 足場面積=(建物の外周(m) + 8m) × 家の高さ(m)
  • 家の高さ=1階建て3.5m 2階建て6m 3階建て8.5m

足場工事の費用の相場は、

足場費用の相場=500円~900円/㎡

例)足場費用が700円/㎡の場合

  • 足場面積250㎡×700円=175,000円
  • 足場面積300㎡×700円=210,000円
  • 足場面積350㎡×700円=245,000円

となりますので、この価格より高い場合は、間に1社入っている可能性が高いです。この金額より安い場合は、自社で足場を在庫し、架けている可能性があるので、優良施工店としてOKです。

足場仮設費用に書いてある「掛け払い込」とは、足場を掛ける費用と、取り払う費用を含んでいるという意味で使われます。

養生シートは、屋根の塗装するときに近隣住宅へ塗料が付かないよう防ぐ目的で使用されます。

塗装をするときに風向きや、不注意で塗料が跳ねてしまうことはよくある話です。

この養生シートを使う事で、塗装目的以外の場所に塗料が近隣住宅に飛散することを防ぎ、迷惑が掛からないよう注意しながら塗装は行われます。

また、工事の時に出る工事音の軽減や、ほこりや汚れが風で飛んで行ってしまうことを防ぐ重要な役割もあります。

屋根塗装する際も養生シートはほとんどの付けていて、塗装屋さんで養生シートを使わないことはまずありません。

また、養生シート家全体を囲うので、外壁面積より㎡数が少し増えます。

例えば、外壁が200㎡の場合300㎡ほど掛けるようなイメージです。

養生シートと足場架けは同じ㎡数です。

養生シートの相場=100円~400円/㎡

例)養生シート費用が200円/㎡の場合

  • 足場面積250㎡×200円=50,000円
  • 足場面積300㎡×200円=60,000円
  • 足場面積350㎡×200円=70,000円

高圧洗浄

高圧洗浄も屋根塗装の見積もりには必要で、屋根の藻やカビを除去したり、前の塗装をはがしたりして、次の塗料がしっかり密着するために行われる洗浄です。

高圧洗浄の見積もり価格は洗浄する箇所の㎡に対して価格を出していきます。屋根塗装、外壁塗装にかかわらず必要な作業です。

なお、高圧洗浄に使用する水道代や、電気代は家主の負担となります。

高圧洗浄の相場=100円~300円/㎡

例)高圧洗浄費用が200円/㎡の場合

  • 外壁面積150㎡×200円=30,000円
  • 外壁面積200㎡×200円=40,000円
  • 外壁面積250㎡×200円=50,000円

足場・養生シート・高圧洗浄は業者によっては、家主にばれないと思い利益を乗せて見積もりを出してくるところがあります。事前にそれぞれ工事の相場費用を抑えておくことが大切です。

外壁補修(シーリング・コーキング・モルタル)

シーリング・コーキング補修とは、サイディングボードとサイディングボードの間に埋めるゴム製の緩衝材を埋めることです。

目的は、雨水などの浸水を防ぐことと、建物の揺れを受け止める役割をしてくれます。

耐久性は製品によってさまざまですが、大体外壁塗装の際に一緒にコーキングを剥がして再度打ち直します。

その際、サイディングボードが欠けたり、深い割れなどがある場合は、コーキングや、モルタルで傷を埋めて塗装できる状態に整えます。

 

外壁補修は、【一式】または【メートル(m)】で計算される

メートル当たりの相場は500円前後

例)外壁補修費用が500円/mの場合

  • 50m×500円=25,000円
  • 60m×500円=30,000円
  • 70m×500円=35,000円

 

下塗り塗装

下塗り材とは、上塗り材とサイディングボードを密着させる接着剤のような役割をした塗料です。

下塗り材、中塗り材、上塗り材は全て㎡数は一緒で、上塗り材と比べると機能も少ないため安いのが特徴です。

上塗り材と下塗り材が同じ価格というのは、まず考えられませんので、金額が同じ見積もりだった場合には注意が必要です。

下塗り塗装の相場=700円~1200円/㎡

例)下塗り塗装費用が800円/㎡の場合

  • 外壁面積150㎡×800円=120,000円
  • 外壁面積200㎡×800円=160,000円
  • 外壁面積250㎡×800円=200,000円

下塗り材(シーラー)と書いてある「シーラー」とは下塗り材の種類のこと。

「シーラー」「サーフェーサー」「フィラー」「プライマー」と屋根の材質や状態によって、使う下塗り材はさまざまで価格も異なります。

上塗り塗装

上塗り塗装は塗装費用の大体を占めますので、相場はしっかり押さえておきたいところです。

また、塗料グレードによって見積もり費用が異なるので、詳しい塗料毎のご説明は次の章でご紹介していきます。

見積もりを取る上で気を付けて欲しいことは、塗り回数についてです。

通常の塗装は、下塗り1回塗り+上塗り2回塗りの合計3回塗りが基本です。安売りしている業者だと、3回塗りと宣伝していても実際は玄関周りだけ3回塗りでその他は2回塗りをしたり、実際は2回塗りで済ませたりする業者が存在しますので、注意が必要です。

因みに、下塗り1回塗り、上塗り2回塗りが基本と説明しましたが、下塗り1回、中塗り1回、上塗り1回の3回塗りをする業者がいます。

これは、各メーカーが出している塗料の仕様で、専用中塗り材を使用してくださいと指定がある場合は、上塗り材が2回ではなく、中塗り材を使いますので、悪徳業者ではなく仕様を守れる優良業者だと認識してください。

まず考えられませんので、金額が同じ見積もりだった場合には注意が必要です。

上塗り塗装の相場=700円~5000円/㎡(塗料グレードによる。今回はラジカルシリコン塗料で計算します)

例)上塗り塗装費用が1300円/㎡の場合

  • 外壁面積150㎡×1300円=195,000円
  • 外壁面積200㎡×1300円=260,000円
  • 外壁面積250㎡×1300円=325,000円

まとめ:窯業系サイディングボードは状況により塗装可能!

いかがでしたでしょうか!

窯業系サイディングボードは、今流行りの外壁材ということもあり、非常に人気の外壁材です。

塗装できるサイディングボードもあれば、要注意なサイディングボードも存在しますので、ご自身のお家のサイディングボードはどうなっているかこの記事を参考にしながら調査してみてください。

参考にしてみて、実際の金額や塗装可否の相談は業者一括見積もりサイトの利用をオススメします。

コメント

タイトルとURLをコピーしました