【1月・2月の塗装】「冬はやめとけ」は本当か?元メーカーが教える、気温5℃以下の施工リスクと「閑散期値引き」の真実

この記事は約6分で読めます。

「冬に塗装すると、塗料が乾かなくて失敗するよ」
「春になるまで待ったほうがいいんじゃない?」

1月や2月の工事を検討していると、まわりからそんなアドバイスをされることがあります。
確かに、塗料化学の常識として「冬は塗装にとって最も過酷な季節」であることは事実です。

しかし、実は業界の裏側を知る人間からすると、冬は「賢い施主がこぞって工事をする狙い目の時期」でもあります。

なぜなら、閑散期で仕事が欲しい業者が「値引き」に応じやすく、かつ普段は予約で埋まっている「腕利きの親方」を押さえやすいからです。

この記事では、冬塗装で失敗しないための「絶対的な気温ルール」と、リスクを回避して「安く・高品質に仕上げる裏ワザ」を解説します。

1. なぜ「冬はやめとけ」と言われるのか?(5℃の壁)

まず、リスクを直視しましょう。
すべての塗料パンフレットには、以下の「使用上の注意」が極小文字で書かれています。

⚠️ 塗装中止の条件(メーカー規定)

  • 気温が5℃以下のとき
  • 湿度が85%以上のとき

この条件を無視して塗ると、塗料が乾燥(造膜)する前に凍ってしまったり、硬化不良を起こして「1年で剥がれるゴミ」になります。

冬の朝晩は、平気で5℃を下回ります。
つまり、冬の塗装は「塗れる時間帯が極端に短い(10時〜15時くらい)」のです。

ここを理解せず、「早く終わらせて帰りたい」という一心で、氷点下の早朝や夕方に無理やり塗る手抜き業者がいるから、「冬は失敗する」と言われるのです。

2. 【逆転の発想】条件さえ守れば、冬は「ボーナスタイム」

逆に言えば、「気温管理さえ徹底できる業者」に頼むなら、冬はメリットだらけになります。

比較項目 🌸 春・秋(繁忙期) ⛄ 冬(閑散期)
費用(値引き) 定価通り
(強気な価格設定)
交渉しやすい
(仕事が欲しいので)
職人の質 当たり外れがある
(人手不足で応援が来る)
エース級が来る
(暇なので親方が塗る)
工期 2週間(標準) 3週間〜
(乾燥待ちで伸びる)
生活環境 窓を開けたいのに開けられない
(塗料臭がこもる)
窓を閉め切っていても平気
(寒くて開けないので)

特に大きいのが「職人の質」です。
春や秋は忙しすぎて、経験の浅い見習いやアルバイトが現場に来ることがあります。
しかし、冬は仕事が少ないため、普段は予約が取れない「一級塗装技能士」の親方自身が、丁寧に塗ってくれる確率がグンと上がるのです。

3. 冬塗装で失敗しないための「魔法の質問」

冬に工事をするなら、契約前に必ず業者にこう聞いてください。

「気温が5℃以下の日や、夜露が降りる夕方は、作業を中断してくれますか?
工期が伸びても構わないので、乾燥時間をカタログ通りに守ってください」

これに対して、
❌「いやぁ、冬用の硬化剤を使うから大丈夫ですよ(早く終わらせたい)」とごまかす業者はNG。
⭕「もちろんです。10時から15時までの作業になるので、工期は長くなりますがよろしいですか?」と正直に答える業者は信頼できます。

4. 【ちゃぶ台返し】冬の値引きは「自分」では言わないこと

「よし、じゃあ冬の閑散期を狙って値引き交渉しよう!」と思った方。
ちょっと待ってください。

⚠️ 素人の値引き交渉は「手抜き」を招きます

あなたが直接「安くして」と言うと、業者は表面上は笑顔で応じますが、裏でこう考えます。
「利益が減った分、塗料を薄めるか、工程を省いて帳尻を合わせよう」

品質を落とさずに「正当な閑散期値引き」を引き出すには、直接交渉ではなく、
「複数の業者を競わせて、業者の方から『冬なので安くします』と言わせる状況」を作らなければなりません。

冬の「最安値」と「最高品質」を同時に手に入れる

冬の塗装は「業者選び」がすべてです。
一括見積もりサービス「ヌリカエ」なら、閑散期でスケジュールが空いている地元の優良業者(エース級の職人)を、簡単に見つけることができます。

「相見積もり」であることを伝えれば、業者は仕事欲しさに自発的に「冬の特別価格」を提示してくるでしょう。
無理な交渉なしで、コストダウンが叶います。

冬の閑散期価格で、賢く見積もりを取る

※ 3月(繁忙期)に入ると価格が上がる可能性があります。

5. まとめ:冬こそ「施主」が主導権を握れる

春や秋は業者が強気ですが、冬は施主であるあなたが選ぶ立場になれます。
「気温管理ができるか」という踏み絵を踏ませ、クリアした優良業者を安く使う。

これが、業界を知り尽くした私が自宅を塗るなら絶対にやる、最も賢い戦略です。


>> 優良業者の中から、冬の施工実績があるプロを探す

タイトルとURLをコピーしました