【手遅れ】サイディングの「浮き・反り」は塗装では直らない。元メーカーが教える「ビス止め」と「張り替え」の分岐点

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「外壁の継ぎ目が浮いて、隙間ができている…」
「横から見ると、サイディングボードが弓なりに反っている気がする…」

もし、ご自宅の外壁にこのような症状が出ているなら、安易に「塗装」だけで済ませようとするのは絶対にやめてください。

断言しますが、一度変形してしまったサイディングは、上からどんなに高級な塗料を塗っても、二度と元には戻りません。

浮きや反りは、外壁材が「寿命」を迎えているか、あるいは内部の木材が腐っているサインです。
それを無視して塗装で蓋をする行為は、「虫歯を治療せずに銀歯を被せる」のと同じで、内部の腐食を加速させるだけです。

この記事では、なぜサイディングが浮いてしまうのかという「物理的メカニズム」と、症状レベルに応じた「正しい修繕方法と費用」を徹底解説します。

1. なぜ、硬いサイディングが「反る」のか?(吸水と乾燥の繰り返し)

そもそも、石やセメントでできた硬いサイディングボードが、なぜグニャリと曲がってしまうのでしょうか。
原因は、長期間の放置による「防水切れ」です。

⚠️ 変形のメカニズム

  1. 塗装やコーキングが劣化し、雨水がサイディングの断面(木口)から侵入する。
  2. 雨の日、ボードが水を吸って「膨張(伸びる)」する。
  3. 晴れの日、太陽光で表面だけが乾いて「収縮(縮む)」する。
  4. 表面と裏面の収縮率の差により、ボードが外側に向かって反り返る。
  5. 釘やビスがその力に耐えられなくなり、浮き上がる。

⇒ これが繰り返されることで、ボード自体が「癖」づいてしまい、恒久的に変形します。

この状態になったボードに塗料を塗っても、変形した形(癖)は直りません。
だからこそ、塗装とは別の「外科手術」が必要になるのです。

2. 【比較表】症状レベル別・正しい補修方法と費用

あなたの家の「浮き」はどのレベルでしょうか?
レベルによって、やるべき工事と費用は劇的に変わります。

レベル 症状 正しい対処法 費用目安
軽度 指で押すと動く。
浮き幅が10mm未満。
【ビス増し打ち固定】
浮いている箇所を脳天から長いビスで柱に打ち込み、強制的に押さえつける。その後塗装する。
数千円/箇所
+塗装費
中度 ビスで押さえると
ボードが割れそう。
反りが激しい。
【部分張り替え】
その1枚だけを撤去し、新しい同じ柄(または似た柄)のボードに差し替える。
5〜10万円
+塗装費
重度 ボロボロ崩れる。
雨水が浸入している。
全体的に浮いている。
【カバー工法 / 全面張り替え】
塗装不可。今の壁の上から金属サイディングを貼るか、全てやり直す。
150〜250万円

一番怖いのは、「重度」の状態なのに、「塗装で安く直りますよ(隙間をコーキングで埋めるだけ)」と提案する悪徳業者です。
これをやると、内部に湿気がこもり、数年後に土台が腐ってシロアリの巣になります。

3. 【プロの警告】ただの「浮き」ではない可能性

単なる経年劣化ならまだマシです。
しかし、サイディングの浮きには、もっと深刻な原因が潜んでいる場合があります。

【注意】「直張り(じかばり)」工法の恐怖

もし、あなたの家が2000年以前に建てられた場合、外壁の下に空気の通り道がない「直張り工法」で施工されている可能性があります。

この工法の家でサイディングが浮いている場合、裏側の防水シートや木材が結露でグズグズに腐っている確率が非常に高いです。

この状態で、上からビスを打っても効きません(ビスが腐った木に刺さらず、スカスカ空転します)。
そして、ここに塗装をすると、塗膜の膨れや剥がれが100%発生します。

「浮き」を見つけたら、まずは塗装業者ではなく、「構造に詳しいリフォーム診断士」に見てもらい、工法と内部の状態を確認する必要があります。

その「浮き」、塗装して大丈夫ですか?

サイディングの補修には、塗装職人の腕だけでなく、「大工工事」の知識が必要です。
ただ塗るだけの業者に任せると、根本原因(内部腐食)を見落とされ、家の寿命を縮めることになります。

一括見積もりサービス「ヌリカエ」なら、外装劣化診断士などの資格を持ち、「塗装か、張り替えか」を中立に判断できる優良業者を探すことができます。

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※ 大工工事が必要な場合の相場も確認できます。

4. まとめ:塗装は魔法ではありません

塗装はあくまで「表面の保護」であり、変形したものを戻す魔法ではありません。
「浮き」や「反り」は、家が発しているSOSです。

臭い物に蓋をするような塗装ではなく、ビス止めや張り替えといった「根本治療」を提案してくれる、誠実なプロを選んでください。


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