「塗装業者Aは『日本ペイント』を勧めてくる」
「塗装業者Bは『関西ペイント』がおすすめだと言う」
国内シェアNo.1とNo.2を争うこの2社。結局のところ、戸建て住宅の塗り替え(メンテナンス)において、どちらを選べば家は長持ちするのでしょうか?
結論から申し上げます。
「戸建て住宅の塗り替え」に関しては、日本ペイント(ニッペ)を選んでおけば間違いありません。
これは「なんとなく有名だから」という浅い理由ではありません。
塗料の化学的性質と、塗り替え現場特有の「下地の劣化事情」を考慮した際、日本ペイントの製品ラインナップの方が「施工リスク」を極限まで低くできるからです。
この記事では、カタログスペックだけでは分からない「現場レベルでの決定的な差」と、両社を比較検討する際に必ず知っておくべき「塗料選びの最終結論」を、プロの視点で徹底解説します。
1. 【総論】なぜ「塗り替えなら日本ペイント」なのか?
まず、両社の立ち位置を明確にしておきましょう。
どちらも世界トップクラスの塗料メーカーですが、得意とする戦場(領域)が異なります。
| 項目 | 日本ペイント (ニッペ) | 関西ペイント (カンペ / アレス) |
|---|---|---|
| 最強の得意分野 | 戸建て住宅・ビル 塗り替え(改修)市場 | 工業用(自動車・船) 新築・ハウスメーカー |
| 国内シェア | No.1 | No.2 |
| 塗装職人の支持 | 圧倒的に高い (塗りやすい・扱いやすい) | プロ好み (技術力が必要な製品が多い) |
勝敗を分けるのは「下塗り材」の豊富さ
塗り替え工事において最も重要なのは、仕上げの塗料(上塗り)ではなく、古くなった外壁と塗料を接着させる「下塗り材(シーラー・フィラー)」です。
日本ペイントは、この「下塗り材」のバリエーションが異常なほど豊富です。
「ひび割れが深いサイディング」「以前に特殊な塗装がされている壁」「砂壁」など、どんな悪条件の外壁に対しても、「これを使えば絶対に剥がれない」という専用の下塗り材が用意されています。
つまり、「日本ペイントを選んでおけば、下塗り選定ミスによる『剥がれ事故』が起きにくい」のです。
これが、多くの塗装店が日本ペイントを推す最大の理由です。
2. 徹底解剖!日本ペイントの主力「パーフェクトトップ」
日本ペイントを語る上で外せないのが、現在の日本の外壁塗装におけるスタンダード「パーフェクトトップ」です。
■ パーフェクトトップの強み
- ラジカル制御技術:紫外線による劣化因子(ラジカル)を封じ込め、シリコンを超える耐久性を実現。
- 圧倒的な「ツヤ」:塗った直後の光沢感が強く、新築時のような輝きが出る。
- 作業性:ローラーの転がりが良く、職人が疲れにくいため、塗りムラが出にくい。
⇒ 「美観」と「安心感」を求めるなら、これ一択です。
3. 徹底解剖!関西ペイントの主力「ダイナミックTOP」
対する関西ペイントも負けていません。
特に「アレスダイナミックTOP」シリーズには、日本ペイントにはない独自の武器があります。
■ アレスダイナミックTOPの強み
- 湿潤面施工(しつじゅんめんせこう):ここが最大の特徴。
強化剤を入れることで、「雨上がりの湿った外壁」でも塗装が可能になります。
(※通常の塗料は、壁が完全に乾くまで塗れません) - 付着力:自動車塗装で培った技術により、金属やサイディングへの食いつきが非常に強い。
⇒ 「梅雨時期の工事」や「日当たりの悪い北側の壁」には最強です。
4. 【スペック完全比較】あなたに合うのはどっち?
製品レベルでの細かい違いを、プロの視点で採点しました。
あなたの重視するポイントに合わせて選んでください。
| 比較項目 | 日本ペイント パーフェクトトップ | 関西ペイント ダイナミックTOP |
|---|---|---|
| 美観(ツヤ) | ◎ 非常に良い (ピカピカになる) | ○ 良い (落ち着いたツヤ) |
| 悪天候への対応 | △ 弱い (乾燥時間の厳守が必要) | ◎ 最強 (湿っていても塗れる) |
| ひび割れ追従性 | ○ 普通 (硬めの塗膜) | ◎ 良い (やや弾性がある) |
| 塗装単価(相場) | 2,500〜3,200円/㎡ | 2,400〜3,000円/㎡ |
【結論】
- 日本ペイントがおすすめ:
晴天が多い時期に工事する人、新築のような「輝き」を取り戻したい人、築年数が古く下地の痛みが心配な人。 - 関西ペイントがおすすめ:
梅雨や台風シーズンに工事する人、工期を絶対に遅らせたくない人、湿気の多い立地の人。
5. 【ちゃぶ台返し】メーカー選びよりも100倍重要な「真実」
ここまで両社を徹底比較してきましたが、最後に元メーカーとして、あなたに不都合な真実をお伝えしなければなりません。
正直に言います。
⚠️ 「誰が塗るか」で、性能は50%変わります
日本ペイントと関西ペイントの性能差は、数値で言えばわずか「数パーセント」の誤差です。
どちらも日本を代表する最高品質の塗料であり、正しく塗れば必ず長持ちします。
しかし、問題は「正しく塗れる職人がどれだけいるか」です。
どんなに高級な日本ペイントの塗料を使っても、現場の職人が:
- 「水で規定以上に薄める(シャビシャビにする)」
- 「高圧洗浄の乾燥時間を守らずに塗る」
- 「メーカー指定外の安い下塗り材を使う」
といった行為をすれば、その塗料はただの「色がついた水」になり、3年で剥がれます。
つまり、あなたが今やるべきは、カタログを比較することではありません。
「メーカーの施工仕様書を100%遵守してくれる、真面目な塗装業者」を見つけること。これに尽きます。
その業者、本当に「メーカー指定」を守れますか?
「日本ペイントを使います」と言うのは簡単です。しかし、「日本ペイントの認定施工店」レベルの品質管理ができる業者は、実はごく一部です。
ブランド名だけで安心せず、「施工品質」に厳しい目を持つ優良業者を選びましょう。
一括見積もりサービス「ヌリカエ」なら、厳しい審査基準をクリアし、日本ペイントや関西ペイントの施工実績が豊富な地元の優良店を、簡単に見つけることができます。
あなたの地域の「施工品質No.1」を探すチャンスです
※ 特定のメーカーを指定しての見積もり依頼も可能です。
6. まとめ:ブランドより「人」を選ぼう
日本ペイントも関西ペイントも、世界に誇る素晴らしいメーカーです。
どちらを選んでも失敗はありませんが、そのポテンシャルを100%引き出せるかどうかは、最後にハケを握る職人の「良心」と「技術」にかかっています。
塗料のカタログ集めはほどほどに、あなたの家を自分の家のように大切にしてくれる「最高の施工パートナー探し」に時間を使ってください。
それが、15年後も美しい家を保つための唯一の正解です。