【警告】サイディングのコーキング、「増し打ち」は金の無駄。元メーカーが教える「打ち替え」一択の理由

コーキング解説 外壁塗装
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「外壁塗装の見積もりをもらったけど、コーキング工事の項目が高い…」
「上からなぞるだけの『増し打ち』なら安くなる、と言われたけど大丈夫?」

はっきり申し上げます。
もしあなたの家が「サイディング外壁(パネル)」なら、悪いことは言いません。「増し打ち」はやめてください。

目先の数万円をケチって「増し打ち」を選んだ結果、わずか1〜2年で新しいゴムがペロっと剥がれ、雨水が侵入して土台を腐らせた事例を、私は嫌というほど見てきました。

この記事では、なぜサイディングにおいて「増し打ち」がタブーなのか。
その理由を、物理的なメカニズム(3面接着の罠)を用いて論理的に解説します。

1. ひと目でわかる!「打ち替え」vs「増し打ち」の寿命差

まずは、この2つの工法がどれほど違うものなのか、数字で直視してください。
安い見積もりには、必ず「安い理由(=増し打ち)」があります。

比較項目 ❌ 増し打ち
(上から塗るだけ)
⭕ 打ち替え
(全部撤去して新設)
作業内容 古いゴムの上に、薄く新しいゴムを盛る。 古いゴムをカッターで削ぎ取り、空っぽにしてから充填する。
寿命目安 2〜3年
(すぐに剥がれる)
10〜15年
(高耐久品なら20年)
ゴムの厚み ペラペラ
(耐久性が確保できない)
10mm以上
(分厚いゴムで揺れを吸収)
費用相場 600〜900円/m 900〜1,200円/m

単価で言えば、m(メートル)あたり数百円の差です。
しかし、この差を惜しむと、せっかく100万円かけた外壁塗装が、目地から崩壊することになります。

2. 「増し打ち」が剥がれる科学的理由(3面接着の罠)

なぜ、古いゴムの上から塗ってはいけないのか?
それは、サイディング外壁が「地震や熱で動くから」です。

家は常に動いています。目地のゴム(コーキング)は、その動きを吸収する「クッション」の役割を果たします。

絶対NGな「3面接着」とは?

コーキングが正しく伸縮するためには、左右の壁だけに張り付き、底面には張り付かない「2面接着」の状態である必要があります。
そのために、プロは目地の底に「ボンドブレーカー」という絶縁テープを貼ります。

  • 打ち替え(正解):
    古いゴムを取るので、ボンドブレーカーが機能し、ゴムが自由に伸び縮みできる(2面接着)。
  • 増し打ち(不正解):
    古いゴム(底面)とガッチリくっついてしまうため、ゴムが逃げ場を失い、「3面接着」になって無理やり引きちぎられる。

これが、増し打ちがすぐに破断する物理的なメカニズムです。
「ALC外壁」や「窓サッシ廻り」などの例外を除き、サイディングの目地は絶対に「打ち替え」でなければなりません。

3. 塗料よりも大事!高耐久シーリング材の指名買い

見積もりを見る際、塗料の名前ばかり気にしていませんか?
実は、外壁よりも先に寿命が来るのは「コーキング」です。

一般的なコーキング(変成シリコン)の寿命は10年前後ですが、最近は「塗料と同じくらい長持ちする超高耐久シーリング」が出ています。
優良業者であれば、以下の製品を標準提案してくるはずです。

■ プロが選ぶ「超高耐久」シーリング材

  • オートンイクシード(オート化学工業):
    耐久年数20年以上。圧倒的な柔らかさが長期間続く、業界の最高峰。
  • スーパーKMEWシール(ケイミュー):
    サイディング最大手が開発した純正品。色あせにも強い。
  • サンライズ SRシール H100:
    高耐候性で、塗料との相性も抜群。

見積書に「シーリング工事 一式」としか書かれていない場合は、安い汎用品を使われる可能性大です。
「オートンイクシードに変更できますか?」と聞いてみてください。

4. 【ちゃぶ台返し】「打ち替え」見積もりの最大の落とし穴

「よし、じゃあ見積もりに『打ち替え』と書いてあれば安心だね」
…と思った方、ちょっと待ってください。

⚠️ 「撤去費」と「処分費」が入っていますか?

悪質な業者は、見積書には「打ち替え」と書きながら、現場ではこっそり「増し打ち」で済ませることがあります。
なぜなら、古いゴムをカッターで削ぎ取る撤去作業は、とてつもなく重労働だからです。

本当に打ち替えをする気がある業者の見積もりには、必ず以下の項目が入っています。

  • 「既存シーリング撤去費」
  • 「廃材処分費」

これらの項目がなく、単価だけが異常に安い場合は、最初から手抜きをするつもりかもしれません。
この嘘を見抜くには、複数の業者の見積もりを見比べて、「項目の細かさ」をチェックするしかありません。

あなたの家の目地、本当に「打ち替え」が必要?

コーキングの劣化状況は、素人が見ただけでは判断が難しいものです。
「増し打ちで十分」と言う業者と、「絶対に打ち替え」と言う業者、どちらが正しいのか。

それを判断するには、一括見積もりサービス「ヌリカエ」で、利害関係のない複数のプロに診断してもらうのが確実です。
「オートンイクシードなどの高耐久シーリングを使いたい」という要望も、フォームから簡単に伝えられます。

手抜きをしない「打ち替え」の実績業者を探す

※ 目地のみの補修見積もりも可能です。

5. まとめ:目地は「家の生命線」です

外壁塗装というと、どうしても「色」や「塗料」に目が行きがちです。
しかし、雨漏りの原因の8割は、壁面ではなく「つなぎ目(コーキング)」から発生しています。

ここをケチることは、家の寿命を縮めることと同じです。
多少費用がかかっても、古いゴムを全て撤去する「打ち替え」を選び、あと10年の安心を買ってください。


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