「うちの外壁、これってリシン? 吹付タイル?」
ほとんどの方がまずここでつまずきます。
実はこの2つ、見た目は似ていても
・耐久性
・汚れやすさ
・塗装後の持ち
・必要な下地処理
がまったく違います。
そして、どちらなのかを間違って判断すると…
・ムラだらけの仕上がりになる
・数年で再塗装が必要になる
・本来かける必要のない費用が発生する
といった“取り返しのつかない失敗”が起こります。
筆者は元塗料メーカーに在籍し、年間300件以上の外壁診断に関わってきました。
実際にお客さまの家を見て感じるのは、
「家の状態が悪くなるのは“劣化”ではなく“判断ミス”が原因」
ということ。
この記事では、一般の方でも
今日すぐに、自分の家の外壁がリシンか吹付タイルかを見分けられるように
プロ目線の本音でわかりやすく解説していきます。
また、
・塗り替えの最適なタイミング
・おすすめの塗料
・具体的な費用相場
・損しない業者の選び方
も、実体験ベースで丁寧にまとめました。
「初めての外壁塗装で絶対に失敗したくない」
そんな方のための記事です。
- まずは“見た目”で分かるリシンと吹付タイルの違い
- プロがよく受ける“失敗しやすい見分け方”
- リシン外壁の特徴とメリット・デメリット
- 吹付タイル外壁の特徴とメリット・デメリット
- リシンと吹付タイルの違いを“実物レベル”で理解する
- リシンと吹付タイルの劣化症状と“危険サイン”
- リシン・吹付タイル別の“最適な塗料”をプロが推奨
- ▶ リシン外壁に最適な塗料
- ▶ 吹付タイル外壁に最適な塗料
- ▶ プロが答える「結局どれを選べばいい?」の最適解
- リシン・吹付タイルの塗装費用の相場(2025年最新)
- ▶ リシン外壁の塗装費用相場(一般的な2階建て住宅)
- ▶ 吹付タイル外壁の塗装費用相場(一般住宅)
- ▶ プロが教える「費用が高くなる家」の条件
- ▶ 費用に“10〜30万円の差”が出る理由(業界の裏側)
- リシン・吹付タイルの塗り替えタイミング(寿命と判断基準)
- ▶ リシン外壁の寿命(耐用年数)
- ▶ 吹付タイル外壁の寿命(耐用年数)
- ▶ “塗り替えタイミング”を判断する5つの基準
- ▶ プロの視点:絶対に遅らせてはいけない症状
- ▶ 今日すぐできる“簡易チェックリスト”
- ▶ まとめ:迷ったら“症状数”で判断するのが最も確実
- リシン・吹付タイル外壁のおすすめ塗装工程(手抜き業者の見抜き方つき)
- ▶ リシン外壁の正しい塗装工程(吸い込みムラ防止)
- ▶ 吹付タイル外壁の正しい塗装工程(凹凸が深い外壁向け)
- ▶ 手抜き業者の見抜き方(ここを知らないと損する)
- ▶ プロが教える“良い業者”のチェックリスト
- 後悔しない業者選びのコツ(相見積もりをどう使うか)
- ▶ なぜ相見積もりが必須なのか?(業界の本音)
- ▶ 見積もり比較で“必ず見るべき”5つのポイント
- ▶ プロが教える「比較の仕方のコツ」
- ▶ 相見積もりは“3社”が最も効率的
- ▶ まとめ:比較は“安い業者を探す作業”ではない
- 結局どんな塗装が最適?リシン・吹付タイルの“プロが出す最終結論”
- 【リシン外壁に最適な塗料と塗装方法】
- 【吹付タイル外壁に最適な塗料と塗装方法】
- 【築15〜20年以上の家は“下地処理の質”が最重要】
- 【最終まとめ:選ぶべきは仕上げではなく“塗装仕様”】
まずは“見た目”で分かるリシンと吹付タイルの違い
外壁の種類はプロでも一瞬迷うことがあります。
ですが安心してください。
一般の方でも、3つのポイントを押さえれば、ほぼ確実に判別できます。
その3つがこちらです。
- 表面の粒の大きさ
- 影(凹凸)の深さ
- 触ったときのざらつき
① 表面の粒の大きさで判断する(最も簡単)
リシンは「砂壁のように細かい粒」が特徴です。
一方、吹付タイルは「砂より明らかに大きい粒」が混ざっています。
▶ リシン
・粒が“細かい砂”レベル
・遠くから見るとマット(艶なし)で落ち着いた質感
・均一にザラついている
▶ 吹付タイル
・粒が“大きめ”で形がまばら
・遠くからでも凹凸が分かる
・光が当たると影ができやすい(立体的)
② 影の深さ(凹凸)を目で確認する
太陽光が当たる面を横から見ると違いが明確になります。
リシン → 表面の凸凹が浅く、影が出にくい
吹付タイル → 凸凹が深く、影がはっきり出る
特に午後の斜め日光は凹凸が最も見える時間帯です。
写真を撮る場合も、午後がもっとも判別しやすいです。
③ 触ったときの“引っかかり”で判定する
リシンは手でなでると「ザラザラだけど優しい触り心地」。
吹付タイルは「指に引っかかる」「ザラつきが強い」という触り心地です。
※注意
劣化が進むとどちらも粉がつきますが、それはチョーキング(白化)であり、材質判断とは別です。
プロがよく受ける“失敗しやすい見分け方”
・色で判断しようとする(色は関係なし)
・家の築年数で決めつける(昔でも吹付タイルは多い)
・ネットの画像だけで判断する(現物と写真は違う)
材質を間違えると、塗装の仕上がりにも費用にも直結します。
特に、リシンを吹付タイルと誤認して工事すると
→ 下塗りが足りず“吸い込みムラ”になる
→ 仕上がりがまだらになる
→ 数年で再塗装が必要になる
この失敗は実際にかなり多いです。
リシン外壁の特徴とメリット・デメリット
リシンは、日本の住宅で最も広く使われてきた外壁仕上げです。
一度見れば「ああこれか」と分かるほど普及しており、築20〜40年の家では特に多く見られます。
ただし、見た目がシンプルな分、
塗り替えの失敗が起きやすい外壁でもあります。
まずはリシンの基本からわかりやすく整理します。
▶ リシン外壁の特徴(まず押さえるべきポイント)
・表面が“細かい砂”のようにザラザラ
・光沢がなくマットな質感
・和風・洋風どちらの家にも馴染むデザイン
・下地が劣化すると「吸い込みムラ」が発生しやすい
リシンは、見た目こそシンプルですが、「塗料を吸い込みやすい」という特徴が最重要ポイントです。
ここを理解していないと仕上がりに大きく影響します。
▶ リシン外壁のメリット
- 落ち着いた質感でどの家にも合う
経年変化で質感が変わりにくく、自然に見えるのが特徴です。 - 仕上げ工程がシンプルで、再塗装がしやすい
外壁材として素直で、塗料の種類を選ばない。 - 塗装費用が比較的リーズナブル
スタッコや特殊仕上げと違い、作業性が良いため費用が抑えられます。
▶ リシン外壁のデメリット
- 汚れやすい(特に北側)
表面が細かくザラついているため、カビ・藻が付きやすいのが難点。 - 割れに弱い(ヘアクラックが出やすい)
築年数が経つほど、細かいヒビが発生しやすい外壁です。 - 吸い込みムラが出やすく、仕上がりが不安定になりやすい
プロでも“下塗りの量”を誤るとムラムラに仕上がります。 - DIYでは絶対におすすめできない
リシンは専門的な判断が必要で、個人施工ではムラが必ず出ます。
▶ プロの視点:リシンは“下塗りが命”
塗装の現場では、リシン外壁を甘く見て失敗する業者が意外と多いです。
・吸い込みを止める下塗りが足りない
・フィラーを使うべき場所で使わない
・細かいヒビを見落とす
・薄塗りで仕上げてしまう
ここを間違えると、
「塗ったのにまだムラがある」「5年でまた塗装が必要」
という最悪の結果になります。
逆にいうと、
正しい下地処理をすれば“美しく長持ち”する外壁
でもあります。
▶ こんな家は要注意(危険サイン)
・北側外壁が黒ずんでいる
・触ると手に白い粉が付く(チョーキング)
・細いひび割れが数ヶ所見える
・築20年以上経っている
これらが複数当てはまるなら、本来の性能が落ちてきているサインです。
吹付タイル外壁の特徴とメリット・デメリット
吹付タイルは、リシンとよく比較される外壁仕上げの代表格です。
粒が大きく、立体感のある仕上がりが特徴で、1980年代〜2000年代前半の住宅に多く使われました。
見た目の高級感に惹かれる方が多い一方で、
“どの塗料でも相性が良いわけではない”
という専門性の高い外壁でもあります。
ここでは、吹付タイルを初めて知る方でも正しく理解できるように整理します。
▶ 吹付タイル外壁の特徴(リシンとの違いがここに出る)
・1つ1つの粒が大きく、表面に凹凸が多い
・影ができやすく、立体的で存在感のある外壁
・下塗り、中塗り、上塗りの“3層構造”で仕上げられることが多い
・弾性塗料(ひび割れに追従する塗料)と相性が良い
吹付タイルは、凹凸の深さによって見た目が大きく変わります。
そのため塗装の仕上がりにも影響が出やすいのがポイントです。
▶ 吹付タイル外壁のメリット
- 凹凸が深く、汚れが目立ちにくい
表面の立体感のおかげで、多少の汚れや色ムラが分かりにくい。 - 割れに強い“弾性タイプ”が選べる
外壁の動きに追従する施工ができるため、防水性も期待できます。 - 塗装後のツヤ感が綺麗に出る
平坦な外壁よりも、光の当たり方で表情が出やすい。 - 高級感のある外壁に仕上がる
デザインを重視する方に特に好まれます。
▶ 吹付タイル外壁のデメリット
- 凹凸が深いため、塗料を多く使う=費用が上がりやすい
塗料の“必要量”がリシンより多くなります。 - 汚れが溜まりやすい(特に凹部分)
凹み部分にホコリや黒カビが蓄積しやすい。 - 職人の腕によって仕上がりが大きく変わる
凹凸が多いため、均一に塗るには技術が必要。 - DIYでは絶対に再現不可能
吹付専用の器具が必要で、素人が施工すると凹凸がバラバラになります。
▶ プロの視点:吹付タイルは“塗料選び”が最重要
吹付タイルは凹凸が深いため、
どんな塗料でも綺麗に仕上がるわけではありません。
特に注意すべきは次の点です。
・透湿性の低い塗料は“膨れ”の原因になる
・粘度の低い塗料は垂れやすい
・光沢の強い塗料はムラが目立ちやすい
逆に、
水性ラジカルシリコン系・弾性系塗料 は相性がよく、
耐久性とコストのバランスが優秀です。
▶ 吹付タイル外壁の危険サイン
・凹凸の谷間に黒カビが広範囲で発生している
・細かいひび割れが増えてきた
・チョーキング(白い粉)が手につく
・凹凸の一部が“ツルッとした平面”になっている(塗膜劣化)
これらが出ている場合は、
外壁の“防水性”が落ちているサイン です。
放置すると、雨水が外壁内に入り込み、
タイル仕上げの層が剥がれやすくなります。
リシンと吹付タイルの違いを“実物レベル”で理解する
ここまで特徴を見てきましたが、
実際のユーザーが最も知りたいのは
「結局、うちの外壁はどっちなのか?」
という一点です。
まずは、一目で分かる比較表を確認してください。
▶ リシン × 吹付タイルの違いまとめ(完全版比較表)
| 項目 | リシン | 吹付タイル |
|---|---|---|
| 粒の大きさ | とても細かい | 大きくバラバラ |
| 凹凸の深さ | 浅い | 深い(影が出る) |
| 見た目の印象 | マットで落ち着く | 立体的・高級感 |
| 汚れやすさ | かなり汚れやすい | 汚れにくい(見えにくい) |
| ヒビへの強さ | 弱い | 比較的強い |
| 再塗装の難易度 | 吸い込みムラ注意 | 塗料量が必要で技術が出る |
| 塗料の相性 | 弾性以外もOK | 弾性 or ラジカルが相性◎ |
| 工事単価 | やや安い | やや高い(塗料が多い) |
| DIY適性 | 不可 | 完全に不可 |
| 築年数との関係 | 30〜40年の家に多い | 20〜30年の家に多い |
▶ プロならこう判断する(本音)
外壁を触って、影を見て、ひび割れの入り方を見ると
職人は5〜10秒で判別します。
判断基準はこうです。
- 粒が細かい → ほぼリシン
- 凹凸が深い → 吹付タイル
- 引っかかりが強い → 吹付タイル
- 均一で控えめなザラ感 → リシン
ユーザーはここを誤りがちなので、
あなたは“3つのチェック”を同時に行うのが正確です。
▶ よくある“間違った判断”ベスト3
- 「うちのは粒が細かいから吹付タイル」 ← 逆です
粒が細かいのはリシン。 - 「影があるのは劣化のせい?」 ← 違います
影は仕上げの構造そのもの。 - 「ひび割れがある=リシン」 ← 半分正解で半分誤り
吹付タイルでもヒビは入ります。
▶ まとめ:あなたの外壁がどっちかを確実に判断する方法
次の3項目を全部チェックした時に多い方が答えです。
- 粒の大きさ
- 凹凸の深さ
- 触ったときの“引っかかり感”
この3つを押さえると、
写真でも現物でも、ほぼ迷うことはありません。
リシンと吹付タイルの劣化症状と“危険サイン”
外壁は、見た目の変化よりも先に
「防水性能の低下」→「内部への水の侵入」
が起こります。
つまり、劣化症状を正しく見極められないと
家そのものの寿命を縮めてしまいます。
ここでは、一般の方でも今日すぐにチェックできる
“危険サインの見分け方” を整理していきます。
▶ リシン外壁に出やすい劣化症状
1. チョーキング(白い粉が手につく)
外壁を触って白い粉がつく現象。
リシンは塗料の吸い込みが早いため、チョーキングが特に出やすい外壁です。
2. ヘアクラック(細いひび割れ)
表面だけに入る細いヒビ。
放置すると雨水が浸入し、内部のモルタルが膨張 → さらに割れが広がります。
3. 黒カビ・藻の発生
表面が細かくザラつくため、特に北側で汚れやカビが目立ちます。
4. 色あせ・粉っぽい見た目
塗膜が薄くなり、外壁が水を吸いやすい状態になっているサインです。
▶ 吹付タイル外壁に出やすい劣化症状
1. 凹凸の谷間に黒カビが広がる
吹付タイルは凹凸が深いため、汚れが“溜まりやすい”構造です。
2. 中程度のひび割れ(クラック)が増える
立体感がある分、外壁の動きを受けやすく、ひび割れが周囲に広がることがあります。
3. 一部が“ツルッと平ら”に見える部分がある
これは塗膜が劣化して剥がれはじめたサインです。
4. 白化(チョーキング)が強く出る
手で触ると白い粉がつきやすくなるのは、塗膜の寿命が来ている証拠です。
▶ 放置するとどうなる?(実際の現場でよくある話)
- 数年で雨漏りの原因になる
- モルタル内部が水を吸い“爆裂”(膨張+割れ)が起こる
- カビや藻が家全体に拡大する
- 塗装費用が1.5〜2倍まで跳ね上がる
- 最悪、外壁の一部を交換する羽目になる
特に、
リシン外壁の“吸い込みムラ”や、吹付タイルの内部剥離
は、表面からでは気づきにくく、ある日突然トラブル化します。
▶ 今日すぐできる!外壁のセルフチェック項目
次のチェックを、家の四面すべてで行ってください。
- 外壁を触ると白い粉がつく
- 粒の間に黒カビが広がっている
- 細いひび割れが複数ある
- 凹凸の底に汚れが溜まっている
- 色がまだらになっている
- 築20年以上経っている
1つでも当てはまる場合
→ 防水性能が落ち始めている可能性が高い
2つ以上当てはまる場合
→ 塗り替えの“適切なタイミング”
3つ以上なら
→ 確実に塗装を検討すべきレベル
リシン・吹付タイル別の“最適な塗料”をプロが推奨
外壁の仕上げによって、相性の良い塗料は大きく変わります。
「万能な1種類の塗料」は存在しません。
ここでは、実際の現場で最も失敗が少なく、
コストと耐久性のバランスが良い塗料を
“リシン・吹付タイル別”に整理します。
▶ リシン外壁に最適な塗料
リシンの最大の特徴は 「吸い込みやすい」 こと。
そのため、次の特性を持つ塗料が最も相性が良いです。
◎ 推奨1:ラジカル制御型シリコン塗料(最適バランス)
耐久性・コスト・仕上がりのバランスが理想的。
【代表例】
・日本ペイント:パーフェクトトップ
・関西ペイント:アレスダイナミックトップ
メリット
・吸い込みムラになりにくい
・耐久12〜15年で長持ち
・コストが最も安定している
・色の選択肢が多い
注意点
・下塗りの量(フィラー含む)が仕上がりを左右する
◎ 推奨2:弾性シリコン塗料(ひび割れが多い家向け)
ひび割れ追従性が高いので、
築25年以上のリシン外壁に特におすすめ。
【代表例】
・エスケー化研:弾性クリーンマイルドSi
メリット
・ヘアクラックを埋めながら塗れる
・割れが再発しにくい
・仕上がりが綺麗に整う
注意点
・夏場は塗料が伸びやすく施工が難しい
▶ 吹付タイル外壁に最適な塗料
吹付タイルは 凹凸が深い=塗料金額が上がりやすい 外壁です。
そのため、耐久性が低い塗料を選ぶと費用が無駄になってしまいます。
◎ 推奨1:ラジカル制御型シリコン塗料(コスパ最強)
吹付タイルでもっとも安定した仕上がりを出せる。
【代表例】
・日本ペイント:パーフェクトトップ
・関西ペイント:アレスダイナミックトップ
メリット
・凹凸の深い外壁でもムラになりにくい
・耐久12〜15年と長持ち
・コスパが最強
注意点
・塗料使用量が多くなるため、施工費はリシンよりやや上がる
◎ 推奨2:弾性塗料(ひび割れが多いタイル仕上げに最適)
【代表例】
・エスケー化研:弾性プレミアムシリコン
メリット
・外壁の動きに追従するため、割れが目立ちにくい
・仕上がりがなめらか
・長期的に安定した耐久性
注意点
・厚みがつきやすいため、職人の腕が必要
▶ プロが答える「結局どれを選べばいい?」の最適解
以下の条件に当てはめると簡単に答えが出ます。
■ 築20年以上 & ひび割れが多い
→ 弾性シリコン
■ 築15〜25年 & 汚れが気になる
→ ラジカル制御型シリコン
■ できるだけ安く長持ちさせたい(最も多い)
→ ラジカル制御型シリコン一択
■ 艶あり・艶消しを選びたい
→ ラジカル制御型シリコン(色の自由度が高い)
塗料の種類は多く見えても、
実際の現場で“安心して選べる塗料”はかなり絞られます。
リシン・吹付タイルの塗装費用の相場(2025年最新)
外壁塗装で最も気になるのが「結局いくらかかるのか」という点。
リシンと吹付タイルでは、必要な塗料の量も、手間も違うため、
費用相場にも明確な差が出ます。
ここでは、2025年時点で最も実態に近い金額をまとめています。
▶ リシン外壁の塗装費用相場(一般的な2階建て住宅)
【相場:60万〜115万円】
| 坪数 | 費用相場(税別) |
|---|---|
| 20坪 | 約60万〜75万円 |
| 25坪 | 約70万〜90万円 |
| 30坪 | 約80万〜100万円 |
| 35坪 | 約90万〜110万円 |
| 40坪 | 約100万〜115万円 |
■ なぜリシンは比較的安い?
・表面の凹凸が浅く、塗料の伸びが良い
・作業工程がシンプル
・下地が軽度なら下塗りも少なめで済む
ただし注意が必要で、
吸い込みムラがある外壁は下塗りを多く使うため費用が上振れする
ケースが多いです。
▶ 吹付タイル外壁の塗装費用相場(一般住宅)
【相場:70万〜135万円】
| 坪数 | 費用相場(税別) |
|---|---|
| 20坪 | 約70万〜90万円 |
| 25坪 | 約80万〜100万円 |
| 30坪 | 約90万〜115万円 |
| 35坪 | 約100万〜125万円 |
| 40坪 | 約110万〜135万円 |
■ なぜ吹付タイルは高くなりやすい?
・凹凸が深く、塗料の必要量が多い
・下塗り→中塗り→上塗りの“3度塗り”が必須
・均一に仕上げるには技術が必要(職人の腕が出る)
安く見積もってくる業者は、
薄塗りで済ませる=耐久年数が極端に短くなる
というリスクがあります。
▶ プロが教える「費用が高くなる家」の条件
以下の項目に当てはまる場合、
リシンでも吹付タイルでも費用が上がりやすいです。
- 築25年以上
- 北側に黒カビが広範囲で発生
- 外壁全体がチョーキング(白化)している
- ひび割れが10箇所以上ある
- 前回塗装から15年以上経過している
- 外壁がフワフワしている(内部剥離の可能性)
逆に言えば、これらが少ない家は
相場より安い金額で収まる可能性が高い です。
▶ 費用に“10〜30万円の差”が出る理由(業界の裏側)
塗装費用は、
材料費:3〜4割/人件費:5〜6割 が基本構成です。
つまり、“職人の人数・腕・工程数” が費用に直結します。
よくある差が出る要因
・下塗りの量をケチる
・職人を1〜2人にして日数を短縮する
・本来必要な補修を省略する
・凹凸部分の塗り忘れがそのままになる
現場でよく見るのは、
「相場より安い業者」ほど手間を省きがち
という点です。
外壁塗装は “安いほうがトク” ではなく、
「適正価格を知ること」が最大の節約になります。
リシン・吹付タイルの塗り替えタイミング(寿命と判断基準)
外壁塗装で最も多い失敗が
「早すぎる or 遅すぎる塗り替え」 です。
早すぎても損、遅すぎても修繕費が跳ね上がるため、
自分の外壁が“いま本当に塗り替え時かどうか”を
正しく判断する必要があります。
ここでは、一般の方でも迷わず判断できるように、
リシン・吹付タイルの寿命と具体的な症状 で解説します。
▶ リシン外壁の寿命(耐用年数)
● 平均寿命:8〜12年
※ 放置すると細かいひび割れが広がり、防水性能が急激に低下します。
リシンは吸い込みムラが出やすいため、寿命が短め。
築20年以上で1度も塗っていない家は、ほぼ確実に再塗装のタイミングです。
▶ 吹付タイル外壁の寿命(耐用年数)
● 平均寿命:10〜15年
リシンに比べて耐久性は高いですが、
凹凸が深いため汚れが蓄積しやすく、見た目が劣化してくるのが早いケースがあります。
築15年以上で点検していない場合は、
外壁内部が水を吸い込んでいる可能性があります。
▶ “塗り替えタイミング”を判断する5つの基準
以下の項目が1つでも当てはまれば、
塗装を検討すべき時期 です。
- 外壁を触ると手に白い粉(チョーキング)がつく
→ これは塗料の寿命サイン。外壁が水を吸い始めています。 - 細かいひび割れが複数ある(ヘアクラック)
→ 早い段階で補修すれば費用は上がらない。放置すると深刻化。 - カビ・藻が増えてきた(特に北側)
→ コケ・藻は外壁の防水性を奪います。 - 表面の色がまだらに見える
→ 塗膜が薄くなり、吸水しやすい状態です。 - 凹凸の谷間が黒くなっている(吹付タイル特有の劣化)
→ 汚れではなく、内部劣化のサインの可能性。
▶ プロの視点:絶対に遅らせてはいけない症状
以下は“放置すると大出費になる症状”です。
- 外壁を押すとフワッとする(内部が剥離している)
- 大きめのひびがある(0.3mm以上)
- 雨染みが広範囲にある
- 屋根・雨樋と接する部分が黒ずんでいる
これらは、
内部に水が回っている可能性=構造劣化につながる
ため、すぐに見積もりを取るべき状態です。
▶ 今日すぐできる“簡易チェックリスト”
- 築年数:15年以上
- チョーキング:ある
- ひび割れ:5箇所以上
- カビ・藻:目視で確認できる
- 色あせ:全体的にある
- 外壁を触ると冷たく湿っぽい
2つ以上 → 再塗装を検討 3つ以上 → ほぼ塗り替え時 4つ以上 → 早急に対応が必要
▶ まとめ:迷ったら“症状数”で判断するのが最も確実
ユーザーが陥りがちなのは
「まだ大丈夫だろう」と判断して先延ばしすること。
しかし、
外壁は寿命を超えた瞬間から劣化スピードが2倍に跳ね上がる
という性質があります。
塗装費用を最も抑える方法は
“適切なタイミングで動くこと”
なのです。
リシン・吹付タイル外壁のおすすめ塗装工程(手抜き業者の見抜き方つき)
外壁塗装が失敗する理由の8割は
「正しくない工程で塗っている」 ことにあります。
見積書には同じように
“下塗り × 中塗り × 上塗り”
と書いてあっても、実際の内容は大きく異なります。
ここでは、
リシン・吹付タイル別に“正しい塗装工程”と“手抜きパターン” をまとめます。
▶ リシン外壁の正しい塗装工程(吸い込みムラ防止)
【1】高圧洗浄
・表面の汚れを落とす
・チョーキング(白い粉)を除去
【2】下地補修(ひび割れ処理)
・ヘアクラック → フィラー
・0.3mm以上 → コーキング or モルタル補修
【3】下塗り(フィラー or シーラー)
リシンで最重要なのはここ。
吸い込みが止まるまで適量を入れること。
→ ここをケチる業者が非常に多い
→ 下塗りが薄いと仕上がりがまだらになる
【4】中塗り(シリコン or ラジカル制御型)
・色を均一に乗せていく工程
・ローラーで「縦→横」に塗るのが基本
【5】上塗り(仕上げ)
・耐久性・艶の最終層
・中塗りを誤魔化す業者が多いので要注意
▶ 吹付タイル外壁の正しい塗装工程(凹凸が深い外壁向け)
【1】高圧洗浄
・凹凸の谷間に入り込んだカビ・藻を落とす
・時間をかけないと汚れが残る
【2】下地補修
・谷部分までしっかり補修するのが重要
・割れが多い場合は弾性対応が必須
【3】下塗り(微弾性フィラー推奨)
吹付タイルは“厚み”が必要なので
通常のシーラーだけだと不十分。
微弾性フィラーで
・凹凸の穴埋め
・吸い込み止め
・下地調整
を同時に行います。
【4】中塗り(ラジカル or 弾性塗料)
・凹凸に塗り残しが出ないよう厚みをつける工程
・職人の腕で仕上がり差が出る部分
【5】上塗り
・中塗りと同じ塗料を重ね、耐久性を確保
・艶あり仕上げはムラが出やすいので注意
▶ 手抜き業者の見抜き方(ここを知らないと損する)
見積書の“文字”だけでは判断できません。
手抜き業者は共通して、以下の傾向があります。
❌ よくある手抜き1:下塗りが1回しかない
リシンも吹付タイルも、
“下塗りが命” です。
吸い込みが強いリシンでは
→ 下塗り不足=まだら仕上がり
吹付タイルでは
→ 凹凸の谷が塗れていない=早期剥離
❌ よくある手抜き2:工程が1日で終わる
普通は
最低3日(下塗り→中塗り→上塗り)
必要です。
1日で完了する=ほぼ間違いなく手抜き。
❌ よくある手抜き3:補修を省略する
・ひび割れ未補修
・カビを落とさない
・下地が露出しているのにスルー
工程写真を出さない業者は特に危険です。
▶ プロが教える“良い業者”のチェックリスト
- 見積もりに「下塗りの種類と回数」が明記されている
- ひび割れ補修を別項目で提案してくれる
- フッ素をゴリ押しせず、家に合った塗料を提案
- 工程写真を提出してくれる
- 質問に対して回答が具体的
- 工事期間が短すぎない
- 価格が相場と極端にズレていない(安すぎ・高すぎNG)
1〜2つ不安要素があるだけならOKですが、
3つ以上当てはまるなら別の業者も比較すべき です。
後悔しない業者選びのコツ(相見積もりをどう使うか)
外壁塗装で最も多い後悔が
「もっと比較しておけばよかった…」 という声です。
見積もりは“ただの金額比較”ではありません。
実は、
技術力・誠実さ・手抜きの有無まで分かる唯一の判断材料
でもあります。
ここでは、相見積もりを“正しく使って”
失敗しない業者を選ぶ方法をまとめます。
▶ なぜ相見積もりが必須なのか?(業界の本音)
塗装業界は参入が簡単で、
業者によって実力差が極端に大きいのが現実です。
その結果──
・必要な工事を省く
・塗料の量をごまかす
・下塗りを1回で済ませる
・写真だけ立派で中身が伴わない
こうしたトラブルが頻発しています。
■ 相見積もりで“防げる”こと
- 手抜き業者を排除できる
- 技術力の差が数字で分かる
- 適正価格の幅が見える
- 説明が丁寧な業者ほど信頼できる
つまり、相見積もりは
「安心できる業者を見つけるための最低限の保険」
です。
▶ 見積もり比較で“必ず見るべき”5つのポイント
- 下塗りの種類と回数
→ ここが最重要。明記されていない業者は論外。 - 補修項目が細かく書かれているか
→ ヒビ補修、カビ落とし、下地調整など。 - 塗料のメーカー・製品名が指定されているか
→ 「シリコン塗料です」だけの業者は要注意。 - 総額の内訳が透明化されているか
→ “工事一式 ○万円” は避ける。 - 担当者の説明が分かりやすいか
→ 技術がある業者ほど説明が丁寧。
▶ プロが教える「比較の仕方のコツ」
● A社よりB社が10万高い → ただの悪ではない
実は、
手抜きをしない業者ほど金額が高くなる のが自然。
安さだけで判断すると
・塗膜が早く剥がれる
・5年以内に再塗装
・家そのものが痛む
など、結果的に“高くつく”ケースがほとんどです。
● 金額より“工程の明確さ”を優先
・下塗りの量
・フィラーの種類
・補修内容
が細かい業者ほど信頼できます。
▶ 相見積もりは“3社”が最も効率的
・1社 → 判断できない
・2社 → どちらが正しいか分からない
・3社 → 違いが明確になり、最適解が見える
実際、これは業界内でも
「3社見積もりが最も成功率が高い」
と言われています。
▶ まとめ:比較は“安い業者を探す作業”ではない
外壁塗装は、家を守るための“10年投資”です。
比較とは
「お金」ではなく「信頼」を選ぶ作業」
なのです。
正しい見積もり比較ができれば、
・失敗しない
・ムダなお金を払わない
・10年以上安心できる
というメリットが得られます。
結論から言うと──
最適解は“家の状態”によって変わります。
外壁は築年数・ひび割れ・下地の強さ・湿気の多さで
“合う塗装”が変わるため、
万人に「これが正解」とは言い切れません。
ただし、プロの視点で
“迷ったらここを基準にすべき”という指標は明確にあります。
結局どんな塗装が最適?リシン・吹付タイルの“プロが出す最終結論”
ここまで特徴と違いを解説してきましたが、
「うちの外壁には、どんな塗料と塗装方法が最適なのか?」
ここでは、既存の仕上げに合わせた
最適な塗装方法を明確に示します。
【リシン外壁に最適な塗料と塗装方法】
リシン外壁は吸い込みが激しく、ヒビが出やすい仕上げです。
その弱点を補いながら耐久性を高めるには、
下地処理を丁寧に行い、塗膜を厚く形成することが重要です。
最適な塗装仕様(プロ基準)
- 下塗り:微弾性フィラー(厚膜タイプ)
- 補修:ヘアクラック補修(必要に応じてVカット)
- 中塗り:ラジカル制御シリコン塗料
- 上塗り:同ラジカル制御シリコン塗料
理由
- 吸い込みを確実に止められる
- 弾性塗膜でヒビの再発を抑えられる
- 耐候性が高く、メンテナンス周期が伸びる
築年数が15年以上なら、この仕様が最も安全で長持ちします。
【吹付タイル外壁に最適な塗料と塗装方法】
吹付タイルはリシンより頑丈で、「もともと素性が良い壁」です。
凹凸が浅く、塗膜が厚いため、上塗り塗料の質を高めるほど
仕上がりと耐久性が伸びる傾向があります。
最適な塗装仕様(プロ基準)
- 下塗り:サーフ系 or 微弾性下塗り
- 中塗り:ラジカル制御シリコン塗料
- 上塗り:同ラジカル制御シリコン塗料(艶あり推奨)
理由
- 塗膜が均一に仕上がり、美観が長持ちする
- 吹付タイルの丈夫な下地を最大限活かせる
- コストと持ちのバランスが最も良い
上質な塗料にするほど伸びしろの大きい外壁です。
【築15〜20年以上の家は“下地処理の質”が最重要】
リシンでも吹付タイルでも、
築15〜20年を超えると外壁内部の劣化が進んでいます。
確認すべきポイントは下記の通りです。
- ヘアクラック
- 吸い込みムラ
- チョーキングの量
- 既存塗膜の密着性
この段階では、仕上げの種類よりも
“下地処理が丁寧に行われているか” が寿命を左右します。
【最終まとめ:選ぶべきは仕上げではなく“塗装仕様”】
リシン・吹付タイルのどちらが良いかではなく、
“あなたの外壁の状態に合う塗装仕様が何か?” が最も重要です。
- リシン外壁
→ 下地補強+弾性×ラジカル塗料が最適 - 吹付タイル外壁
→ ラジカル塗料で仕上げれば長持ち - 築15年以上
→ 下地処理の丁寧さが寿命を決める
外壁は、選ぶ塗料と施工方法で寿命も費用も大きく変わります。
迷ったときは、まず“あなたの外壁の状態”を基準に考えることが大切です。

