外壁塗装で追加費用が発生する6つの理由|見積もり前に知っておくべき注意点

外壁塗装の見積もりを依頼したあと、契約時や施工後に「追加費用が発生しました」と言われて驚いた経験はありませんか?
外壁塗装は建物ごとに状態が異なるため、見積もり時点で全ての費用を正確に算出するのは難しいものです。

しかし、どんな理由で追加費用が発生しやすいのかを理解しておけば、後から損をすることはありません。
この記事では、外壁塗装の追加費用が発生する6つの代表的な理由と、その回避方法を詳しく解説します。


1. 下地の劣化や補修範囲の見落とし

見積もり段階では確認できなかった下地部分の劣化が、施工時に発覚することがあります。
特にモルタル壁やALC外壁は、表面塗膜の下でひび割れ・欠損・防水層の剥離が進行しているケースも多いです。

劣化内容追加作業追加費用目安
クラック補修弾性パテ・樹脂充填5,000〜15,000円/箇所
モルタル欠け左官補修1㎡あたり3,000〜6,000円
サイディング割れ張り替え対応1枚あたり2,000〜4,000円

💡 対策
現地調査の段階で「下地の写真撮影」を依頼し、補修が必要な箇所を可視化してもらいましょう。


2. コーキング(シーリング)の劣化範囲拡大

サイディング外壁の継ぎ目に使用されているコーキング材は、
10年以上経過すると硬化してひび割れや隙間が発生します。

見積もり時に「増し打ち」予定だったものが、実際には「打ち替え」が必要になることも。
その場合、材料費と作業費が追加になります。

方法特徴費用相場
増し打ち古い上から新しく充填約600円/m
打ち替え古いコーキング撤去→新規打設約900円/m

💡 対策
「すべて打ち替え前提」で見積もりを取ると、追加リスクを最小化できます。


3. 高圧洗浄・下地処理の追加

外壁塗装の基本工程である高圧洗浄も、汚れやコケが多いと通常より時間とコストがかかります。
特に北面や海沿い住宅では、カビや塩害の影響で洗浄強化が必要になる場合があります。

  • 通常洗浄:25坪で2〜3万円
  • 強化洗浄(除藻・防カビ剤使用):+1〜2万円

さらに、旧塗膜の劣化が激しい場合は、ケレン作業(削り落とし)が追加になります。

💡 対策
現地調査時に「洗浄後の再確認」をしてもらうよう依頼しましょう。


4. 付帯部(雨樋・軒天・破風板など)の追加塗装

見積もりには「外壁塗装のみ」と記載されていても、
雨樋・破風・軒天などの付帯部分が劣化している場合は追加塗装が必要になります。

部位内容費用相場
雨樋洗浄・塗装2回10,000〜20,000円
破風板下地補修+塗装15,000〜30,000円
軒天防カビ塗装8,000〜15,000円

💡 対策
「外壁+付帯部セット見積もり」を取ると、後からの費用追加を防げます。


5. 塗料グレードの変更

見積もり時に選んだ塗料が「在庫切れ」「メーカー仕様変更」などで使えない場合、
ワングレード上の塗料を提案されるケースがあります。

また、耐久性を上げたいと希望して途中で塗料を変更する際も追加費用が発生します。

塗料グレード耐用年数平均単価(㎡)
シリコン約12〜15年2,500〜3,000円
フッ素約15〜20年3,500〜4,000円
無機約20〜25年4,000〜5,000円

💡 対策
契約前に「塗料メーカー名・製品名」を明確に指定しておきましょう。


6. 天候不順・工期延長による管理費増加

雨や強風などで施工が中断すると、足場設置期間が延び、管理コストが上乗せされる場合があります。
これは特に梅雨・台風シーズンに多いケースです。

  • 延長費用:1日あたり3,000〜5,000円程度
  • 工期目安:25坪住宅で約10〜14日間

💡 対策
契約書に「天候による延長費用の扱い」を明記してもらうことが重要です。


7. 追加費用を防ぐための3つのポイント

  1. 見積書の内訳を細かく確認する
     →「下地補修・高圧洗浄・付帯部塗装」の項目があるかチェック。
  2. 写真付き現地調査を依頼する
     → 口頭説明だけでは不十分。必ず写真で劣化箇所を記録。
  3. 3社以上の相見積もりを取る
     → 価格差だけでなく、補修提案内容を比較。

8. まとめ

外壁塗装の追加費用は、事前の確認不足と業者任せの見積もりが原因です。
現地調査の段階で建物の状態を正確に把握し、
「どんなケースで追加が発生するか」を明文化しておくことがトラブル回避の鍵。

不明点を曖昧にせず、必ず契約書に明記する。
これが“想定外の追加費用”を防ぐ、最も確実な方法です。

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