築20年以上経つ家では、外壁の劣化が確実に進行しています。
「まだ見た目は大丈夫」と思っていても、内部では塗膜の劣化・防水層の損傷・下地の腐食が始まっていることも。
この記事では、築20年を超えた住宅の外壁リフォームを成功させるために、
知っておくべき注意点・おすすめの塗料・施工手順を徹底解説します。
1. 築20年超の外壁でよくある劣化症状
① チョーキング(粉吹き現象)
外壁を触ると白い粉が手につく現象。塗膜の防水効果が切れているサインです。
放置すると雨水が壁内部に浸透し、外壁材や下地を痛める原因に。
② クラック(ひび割れ)
モルタル外壁やサイディングの継ぎ目に発生しやすい。
小さなクラックでも、そこから水が侵入すれば内部腐食が進みます。
③ コーキング(シーリング)の劣化
20年も経つと、ゴム状のコーキング材は硬化・ひび割れを起こします。
この隙間からの雨水侵入が、雨漏りや断熱効果の低下を引き起こします。
④ 塗膜剥離・色あせ
紫外線と風雨により、塗膜の密着性が失われ、表面が剥がれやすくなります。
これも防水性低下の明確なサインです。
2. 築古住宅の外壁リフォームで後悔しやすいポイント
| 後悔の原因 | 内容 | 防止策 |
|---|---|---|
| 下地補修を省略 | 見えない部分の劣化を放置 | 事前調査で下地写真を確認 |
| 塗料選びのミス | 安価なアクリル塗料など | 長期耐用のシリコン・フッ素を選ぶ |
| 手抜き工事 | 下塗りを省略・乾燥時間を短縮 | 工程写真を撮影してもらう |
| 見積もり比較不足 | 相場より高い・内容が不明確 | 3社以上の比較でリスク回避 |
3. おすすめの塗料グレードと特徴
| グレード | 耐用年数 | 特徴 |
|---|---|---|
| シリコン | 約12〜15年 | コスパと耐久性のバランス◎ |
| フッ素 | 約15〜20年 | 紫外線や塩害に強い |
| 無機 | 約20〜25年 | 長期的にメンテコストを抑えられる |
💡 築20年以上の家は、耐久性最優先で選ぶのが鉄則。
特に「無機塗料」や「フッ素塗料」は、再塗装回数を減らせるため、結果的に費用を抑えられます。
4. 外壁材別おすすめ施工法
| 外壁材 | 特徴 | 施工ポイント |
|---|---|---|
| モルタル | クラックが発生しやすい | 弾性塗料を使用し追従性を確保 |
| サイディング | 継ぎ目のシーリング劣化 | 打ち替え+下地プライマー必須 |
| ALC | 吸水性が高い | 高密着フィラー+防水塗料が有効 |
5. 施工手順の基本
- 高圧洗浄:汚れ・旧塗膜を完全除去
- 下地補修:ひび割れ・欠損部を補修
- 下塗り(シーラー):密着力を高める
- 中塗り・上塗り:塗膜を形成し防水層を作る
- 仕上げ点検:艶・厚み・ムラの確認
ここを省略する業者は要注意です。
6. 築20年以上の外壁で重要な“下地補修”
見た目よりも内部の補修が重要。
クラック補修材・防水シート・サイディング交換などを怠ると、
数年後に「再塗装でも直らない」状態になります。
特にモルタル壁の場合は、弾性塗料(伸縮する塗膜)が有効です。
7. リフォーム前に必ずやるべき3つのこと
- 現地調査時に写真を撮ってもらう
→ 劣化箇所を可視化して、施工内容を判断。 - 見積書の内訳を確認
→ 「下地補修費」「足場費」「付帯部塗装」など項目を分解。 - 工事保証の有無を確認
→ 5〜10年保証がある業者が安心。
8. 築20年以上の外壁を長持ちさせるために
- 施工後5年ごとの点検を実施
- 雨樋・コーキングなど付帯部もチェック
- 再塗装時は耐久塗料を優先して選ぶ
9. まとめ
築20年以上経った家の外壁は、“再塗装+下地補修”の両方が必要です。
見た目のリフォームではなく、「家を長く守る工事」を意識しましょう。
信頼できる業者と長期保証付きの施工を選ぶことで、後悔しない外壁リフォームが実現します。
