外壁のチョーキングとは?放置の危険と正しい対策を徹底解説

外壁塗装をしてから数年経つと、「手で触ると白い粉がつく」という現象が起きることがあります。
これは「チョーキング現象」と呼ばれるもので、外壁の劣化サインのひとつです。
この記事では、チョーキングの原因や放置した場合の危険性、そして再塗装を含む正しい対処法を詳しく解説します。


1. チョーキングとは?白い粉の正体

チョーキングとは、外壁の表面が紫外線や雨風により劣化し、塗料に含まれる「合成樹脂」が分解されて顔料(白い粉)が露出する現象のことです。
手で外壁を触ったときに、白っぽい粉が手に付着したらチョーキングが始まっています。

🔍 チョーキングが起こる主な原因

  • 紫外線による塗膜の分解
  • 雨水や風による摩耗
  • 経年劣化(塗装後5〜10年)
  • 安価な塗料やアクリル系塗料の使用

2. チョーキングを放置すると起こる3つの危険

(1)外壁の防水性が失われる

塗膜が粉状になるということは、外壁を守る保護層が失われている状態です。
その結果、雨水が内部に侵入し、モルタルやサイディングが吸水しやすくなります。

(2)カビ・藻・コケが発生しやすくなる

湿気が外壁に留まりやすくなるため、北面や日陰ではカビやコケが繁殖しやすくなります。
これが見た目の汚れや黒ずみの原因になります。

(3)外壁材そのものの劣化

防水性を失った状態で放置すると、サイディングの反りやモルタルのひび割れにつながります。
最悪の場合、雨漏りや内部腐食を引き起こす危険もあります。


3. チョーキングの進行度をセルフチェックする方法

チェック内容状態対応
手にうっすら白い粉が付く軽度(初期)2〜3年以内に再塗装検討
手全体が白くなる中度早めの塗装を推奨
粉が大量に付き、外壁がザラつく重度早急に再塗装が必要

💡 補足:
外壁の種類によって劣化スピードは異なります。特に南面・西面は紫外線が強く当たるため、チョーキングが早く進行します。


4. チョーキングを防ぐ塗料選びのポイント

🧱 ① 高耐候性塗料を選ぶ

アクリルやウレタン系よりも、シリコン・フッ素・無機塗料を選ぶと耐久性が大幅に向上します。

塗料種類耐用年数特徴
アクリル系5〜7年安価だが劣化が早い
ウレタン系7〜10年密着性高いが紫外線に弱い
シリコン系10〜15年コスパ◎・耐候性良好
フッ素系15〜20年高耐久・高光沢
無機系20〜25年紫外線に非常に強い

🧴 ② 耐UV・遮熱仕様の塗料を採用

紫外線が主な原因のため、UVカット・遮熱効果のある塗料を使うことでチョーキングを遅らせられます。
例:

  • 日本ペイント「パーフェクトトップ」
  • アステックペイント「リファインシリーズ」
  • 関西ペイント「アレスクール」

🧰 ③ 適切な施工とメンテナンス

塗料の性能を最大限発揮するには、施工品質も重要です。

  • 下地処理(洗浄・乾燥・補修)を丁寧に行う
  • 下塗り〜上塗りを規定の間隔で塗り重ねる
  • 定期点検・洗浄を2〜3年に1回実施

5. チョーキングを放置してしまった場合の対処法

  1. 外壁の洗浄を行い、粉を除去
  2. 下地の状態を点検(ひび・浮き・コーキング)
  3. 高耐候塗料で再塗装(必要に応じて弾性仕様に)

💬 Point:
チョーキングを放置すると、再塗装の際に下地補修費用が増える傾向があります。
早期発見・早期対応が最もコスパの良いメンテナンスです。


✅ チョーキング対策まとめ

項目対策内容
原因紫外線・雨風による塗膜劣化
放置リスク防水性低下・カビ・外壁劣化
防止策高耐候塗料・UVカット塗料の使用
対応時期発生後3年以内に再塗装が理想

まとめ

チョーキングは、外壁塗装の“終わりのサイン”とも言えます。
放置すれば家全体の寿命を縮める要因になりますが、
早期に再塗装を行えば費用を抑えながら住宅の美観と防水性を守ることが可能です。

外壁を手で触って白くなったら、それは「SOSの合図」。
専門業者に早めの診断を依頼し、家を長持ちさせましょう。

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