千葉県は、東京湾や太平洋に面した地域が多く、特に沿岸部では海風や湿気の影響を受けやすい環境にあります。塩害や紫外線、台風時の強風などが外壁の劣化を早めるため、住宅を長持ちさせるには外壁材と塗料の選定が非常に重要です。この記事では、千葉県の外壁塗装相場と、湿気・塩害に強い外壁材・塗料の選び方を詳しく解説します。
千葉県の外壁塗装費用の相場
千葉県での外壁塗装費用は、建物の大きさや塗料の種類によって変わりますが、全国平均よりやや高めの傾向があります。これは、海沿い特有の塩害対策や防水処理を強化する必要があるためです。
建物規模別の費用目安
- 25坪（外壁面積 約120㎡）：約75〜100万円
- 30坪（外壁面積 約150㎡）：約95〜125万円
- 35坪（外壁面積 約180㎡）：約110〜140万円
この費用には、足場設置、高圧洗浄、下地補修、3回塗り（下塗り・中塗り・上塗り）などが含まれます。
九十九里や館山など海沿いのエリアでは、塩害対策塗料を使用するため、内陸部に比べて10％程度費用が高くなるケースもあります。
千葉県特有の外壁環境と劣化リスク
千葉県は、太平洋側の湿潤な気候と夏場の高温多湿により、外壁に次のような劣化が発生しやすい地域です。
- コケ・カビの発生：湿度が高く、日陰面では外壁に緑色のコケが発生しやすい。
- チョーキング現象：紫外線による塗膜劣化で粉状の白い汚れが付着。
- 塩害による金属腐食：海風が強い地域では、金属製の外壁やサッシが錆びやすい。
- シーリング（目地）の劣化：気温差や紫外線で硬化・ひび割れが進行。
これらを防ぐためには、防カビ・防藻性を備えた高耐候塗料を選ぶことがポイントです。
外壁材ごとの特徴と適した塗料
千葉県で多く使われている外壁材は「窯業系サイディング」「モルタル」「金属系サイディング」の3種類です。それぞれの特徴とおすすめ塗料を紹介します。
- 窯業系サイディング
国内住宅の約8割に採用される外壁材。コストパフォーマンスが高く、デザインも豊富。
→ おすすめ塗料：シリコン塗料・無機塗料（耐用年数10〜15年）
→ 注意点：コーキング劣化を放置すると水が浸入する恐れあり。 - 金属系サイディング
軽量で施工しやすく、塩害に比較的強い。沿岸部住宅には特におすすめ。
→ おすすめ塗料：フッ素塗料・無機塗料（耐用年数15〜20年）
→ 注意点：小さな傷から錆が進行するため早期補修が重要。 - モルタル外壁
職人の手塗り仕上げによる重厚感が魅力。
→ おすすめ塗料：弾性塗料・フッ素塗料（耐用年数12〜15年）
→ 注意点：ひび割れが入りやすいので弾性塗料が向く。
塗料別の特徴と費用目安
| 塗料種類 | 耐用年数 | 特徴 | 費用目安（㎡あたり） |
|---|---|---|---|
| アクリル塗料 | 約5〜7年 | 安価だが耐候性が低い | 約1,000〜1,300円 |
| シリコン塗料 | 約10〜12年 | コスパが高く一般的 | 約1,800〜2,200円 |
| フッ素塗料 | 約15〜20年 | 防汚・防水性が高い | 約2,800〜3,500円 |
| 無機塗料 | 約20〜25年 | 紫外線・湿気に非常に強い | 約3,500〜4,500円 |
湿気が多い千葉では、防藻・防カビ成分を含むフッ素または無機塗料が最も長持ちします。
特に海沿いの住宅では、艶消しよりも光沢タイプの塗料を選ぶと汚れが付きにくくおすすめです。
業者選びのポイント
- 千葉県内での施工実績が豊富な業者を選ぶ
地域の気候や塩害対策を理解しているかが重要。 - 下地補修費用を明示しているか確認する
安い見積もりは下地補修を省いているケースがあるため注意。 - アフター保証・定期点検制度の有無
塗装後の保証期間（5〜10年）がある業者は信頼性が高い。
まとめ
千葉県の外壁塗装は、湿気・塩害・紫外線など気候リスクを考慮して、
防藻性・防カビ性に優れた高耐久塗料を選ぶことが大切です。
費用の目安は、25坪75〜100万円・30坪95〜125万円・35坪110〜140万円。
塗料は、フッ素または無機塗料を選べば、15〜20年以上の耐久が期待できます。
地元業者に相談しながら、塩害や湿気に強い外壁仕様を整えることで、
千葉の厳しい気候でも美観と耐久性を両立させることができます。
